Our Graduates Interview現場で活躍する先輩インタビュー
群馬パース大学を卒業した先輩たちは、全国各地の病院をはじめ、さまざまなところで活躍しています。
そんな本学出身の先輩たちに、実際の業務内容や本学での学びなどについて聞いてみました。
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看護師
永田 真菜さん
前橋赤十字病院勤務
看護学科 2018年3月卒業
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助産師
上原 富美子さん
群馬大学医学部附属病院勤務
看護学科 2017年3月卒業
親が看護師であったということもあり医療が身近であったことと、幼いころからテレビのドキュメンタリーなどで見る出産というものに漠然と惹かれるものがありました。 群馬パース大学では、4年間で看護師に加え、助産師の国家試験受験資格も目指せる課程が備わっていることもあり入学を決めました。
大学卒業後は、正常な経過をたどる妊産婦だけでなく、合併症などを持ったハイリスクな妊産婦に対して身体的なケアはもちろん、精神面においても寄り添い、支えることができる幅広い知識と技術を持った助産師になりたいと思い本院に就職しました。
現在、助産師となり6年目を迎えました。本院では、他院から緊急搬送され、急遽予定していた病院とは違った場所で出産をせざるを得ない産婦さんや直ぐに分娩をせざるを得ない方もいます。そのため、思っていた妊娠生活や出産·育児などと異なり、常に不安を抱え入院生活を送っているお母さん達がいます。その不安を少しでも軽減できるよう受容、共感した姿勢で関わるよう意識しています。そして、産後のマタニティーブルーから、産後うつへ移行しないよう、 お母さん達の心に寄り添いながらファシリテーター(仲介役)として医師へ繋げ、より良い看護・医療を提供できるよう日々心掛けています。これまでいろいろな分娩に携わってきましたが、ハイリスクな出産介助の経験は浅く、まだ勉強することはたくさんあります。 “グレードA”という超緊急帝王切開の出産が必要な妊婦さんが他院から緊急搬送され、医師がグレードAを宣言してから15分以内に赤ちゃん取り出さなければいけない出産にも対応できる助産師になることが目標です。赤ちゃんもお母さんも無事に出産が終えられるよう、助産師として瞬時に判断できるよう、経験と知識の幅をさらに広げていきたいと思っています。
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保健師
佐藤 由理さん
十日町市役所勤務
看護学科 2017年3月卒業
脳卒中により手足の麻痺障害を起こした祖父に対し、知識があれば事前に予防ができたのではないか、早期に発見していれば障害を軽減できたのではないかという気持ちから、病気の予防や健康管理をする保健師にあこがれを抱きました。
保健師として大事にしていることは2つあります。1つ目は「人の話を聞く」ということです。当たり前のことかもしれませんが、上司の話をよく聞くことはもちろん、住民との距離が近い保健師にとっては、住民の話をよく聞くことが大変重要です。住民1人ひとりの個性を知るために会話を重ね、住民の個性に合った健康管理や保健指導を行っています。2つ目は「自分が保健師であることを自覚する」ということです。
保健師の仕事は住民の家を訪問することが多い職種なので、訪問した際に家の問題点がたくさん見えてしまいます。保健師という医療職だからこそできる仕事、私がやるべきことは何かを自覚し、日々の仕事に努めています。
保健師という職種は大変広い領域を担当するので、身につけなくてはいけない知識は膨大です。しかし、住民の方からの「ありがとう」という言葉や、住民の表情が豊かになったところを見るとやりがいを大いに感じることができます。住民の個性を知ることは難しく、今後の課題になるとは思いますが、1人ひとりに合った支援ができるように今後もがんばりたいです。
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臨床検査技師
大津 愛莉さん
群馬中央病院勤務
検査技術学科 2017年3月卒業
現在の病院に入職してからは実務経験を積み、念願の胚培養士の資格を取得し、不妊で悩んでいる患者さんの手助けをしています。
生殖医療で行われる顕微授精や体外受精では、体外に取り出した卵子を精子と受精させて再び体内に戻します。この時、体外で卵子や精子の培養や管理を行うのが胚培養士としての仕事で、その他にも受精卵や精子の凍結保存などを行います。
生殖医療は生命の誕生に関係しているため、万が一のミスも許されません。受精卵を培養する過程はとても繊細で、命の源をお預かりしているという責任が重大です。患者さんの精子や卵子を体外に取り出し、顕微鏡を長時間覗くことから、集中力を切らさないことが大切になってきます。常に細心の注意を払いながらの業務になり、緊張感やプレッシャーを日々感じる仕事になりますが、患者さんが生殖医療をきっかけに妊娠されたときに医師や看護師と一緒になって喜び合えるその瞬間が大きなやりがいとなっています。
今後は生殖全般に悩みを抱える方に対して、情報提供やカウンセリングまで行えるよう、生殖医療コーディネーターという資格の取得を目指してスキルアップをしていきたいと思います。
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臨床検査技師
唐木 望さん
富士フイルム和光純薬株式会社勤務
検査技術学科 2017年3月卒業
群馬パース大学大学院博士前期課程2019年3月修了
大学に入学した頃は臨床検査技師として病院に勤めようと思っていましたが、臨床検査技師の国家試験の勉強や実習を行う中で、もっと研究がしたいと考え、大学院への進学を決めました。博士前期課程では、研究をしながら検査技術学科の助手として働き、自分が学んできた知識を学生に教える機会を設けていただきました。 学生に教えるという責任感は大きく、大変やりがいを感じることができましたし、自分自身の成長にも繋がったと思います。この経験から、色々な人と関わり合いながら、検査技師の免許が活かせる仕事がしたいと思い、試薬メーカーの営業職を目指しました。
現在は営業として、臨床検査技師の知識をもとに、担当する施設の検査室に伺い、検査試薬の使用状況の確認や、新しい試薬のPR活動、臨床検査技師への情報提供を行っています。自社製品の拡販という目標はもちろんあります。しかしその中でも、営業する相手が臨床検査技師でも、自分が働く目的には患者さんがいること、そして、自分たちの知識や技術が患者さんに還元されていることを忘れないよう日々、心掛けています。
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診療放射線技師
徳重 佑美子先生
群馬パース大学 医療技術学部 放射線学科 助教
群馬県立県民健康科学大学
診療放射線学部 診療放射線学科 卒業中学生の頃に広島平和記念資料館を見学し、放射線に興味を持ちました。放射線は“害で怖いもの”というイメージが一般的にあるかと思いますが、調べていくうちに放射線を人のために役立てる診療放射線技師という職業を知り、志すようになりました。
大学卒業後は大学病院に7年間勤務し、医師の指示により放射線を使う検査や治療を行っていました。CTやMRI等の画像検査、心筋梗塞や脳血管障害等における血管内治療、がんに対する放射線治療など幅広い業務をローテーションで担当してきました。 近年では、乳がん検診やマンモグラフィ検査(乳房X線検査)など、女性に対する検査へのニーズが高まっており女性技師の需要が増えてきたため、この部門は長く担当していました。マンモグラフィは、技師の技術が画像の質や患者さんが感じる痛みに特に反映されやすく、また患者さんに対しての心理的配慮や気配りがとても重要な難しい検査です。以前にマンモグラフィ検査を受けたことのある患者さんから「前よりも楽だった」と感謝されたり、良い画像が撮れた時には大きなやりがいを感じます。
数ある医療職の中で、放射線の照射を行えるのは医師を除いて診療放射線技師だけで、非常に専門性の高い職業です。医師が読影するために最適な画像を提供し、それにより患者さんへの適切な処置に繋がることは強い達成感があります。
そして2017年4月から群馬パース大学の放射線学科の助手として働くことになり、診療放射線技師として経験してきた技術や知識を学生に伝えています。医療は、技術発展が著しい分野の一つで、業務を行う上で日々新しい知識が要求されます。 国家試験に合格し就職してからも学ぶことはたくさんありますが、それだけやりがいのある職種だと思いますので、未来の自分を思い描いて一歩ずつ歩んでいってください。
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臨床工学技士
西本 千尋先生
群馬パース大学 医療技術学部 臨床工学科助教
前橋工科大学工学部システム生体工学科
卒業高校生の時、祖母のペースメーカー植え込みをきっかけに医療機器に興味をもち、医療機器を学べる大学に進学しました。学ぶ過程で臨床工学技士という職業を知り、私は患者さんの家族の立場になったことから、患者さんやその家族の不安を取り除き、医療機器と患者さんを安全に繋げる臨床工学技士になりたいと思いました。
大学卒業後は、専門学校へ1年間通い臨床工学技士の国家資格を取得しました。 私の国家試験合格は教員先生方の手厚いサポートのおかげでした。その時の先生方への感謝から自分もそのような教員になりたいと思い始めました。
最初の勤務地では手術室業務に携わり、体外循環装置(人工心肺)の操作・管理や、手術の際に使用される機器の操作や使用前の点検などの仕事を受け持ちました。手術室業務では、緊急手術の際にチーム医療の大切さを強く実感しました。 1分1秒を争う中で、如何に速く安全に対応できるかが重要な業務です。更に、予定外の緊急手術では人員不足の状況もあり、自分の仕事だけでなく他職種のサポートをする必要がありました。多職種間で作るチーム医療が手術を支えています。普段から他職種の動きや業務を把握し、緊急時にどのような状況でも円滑なチーム医療を実践できるようコミュニケーションを密にとることが大切であることを学びました。
次の勤務地では、患者さんとのコミュニケーションや信頼関係が大切である血液浄化業務に携わりました。患者さんと接する機会が多く、改めて医療機器を通して人の役に立つこの職業のすばらしさを深く感じ、多くの人に伝えたいと思いました。そして、在学期間に抱いた教員になりたいという希望をもとに、2018年4月から群馬パース大学で教職に就いています。
患者さんにとって病院生活は非日常的なことです。そのためほとんどの患者さんが不安を抱いています。皆さんには患者さんの立場になって考え、思いやりの気持ちを持てる医療従事者を目指してほしいです。はじめは「白衣が着たい!」とか憧れだけで良いです。そこから可能性が広がると思います。諦めずに頑張ってください。
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理学療法士
町田 航さん
高島平中央総合病院勤務
理学療法学科2018年3月卒業
野球をやってきた経験から、将来はスポーツに関わる仕事をしたいと思っていたところ、看護師である母から勧められたことがきっかけで理学療法士を目指すようになりました。
理学療法士として働き始めてからは、今まで自分が経験したことのない疾患を持った患者さまに遭遇した時などに難しさを感じる場面もありますが、先輩に相談、勤務後に勉強するなどして知識や技術の習得に励んでいます。大学で学んだ基礎的分野、特に生理学、解剖学、運動学の内容の重要さを再認識しています。
群馬パース大学では実技試験での印象が強く残っています。毎回緊張感を持って臨み、その時に培った忍耐力が今の臨床に生きていると感じます。 「患者さまを自分の家族だと思って接しなさい」という先生から頂いた言葉を働く上で心掛けています。患者さまを家族だと思うことで施術だけでなく、退院した後の生活のことなどもより深く考えることができます。
最近では徐々に患者さまを任せてもらえるようになり、また、野球選手のサポートなどにも多く関わることができ、自分が患者さまの役に立っていると実感できることが増えてきました。今後は運動器リハビリテーションに関する専門性を高め、スポーツ外来の患者さまに更に貢献できるようになりたいと考えています。
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理学療法士
小畠 志緒里さん
東埼玉総合病院勤務
理学療法学科2017年3月卒業
幼いころからおばあちゃん子で、お年寄りと沢山触れ合うことができる仕事に就きたいと思い、高校の先生の勧めもあり、リハビリ職に興味を持ちました。中でも理学療法士は部活で怪我をした際にお世話になったこともあり、怪我や病気を治すことができるといったところにも魅力を感じました。
現在は基本的な日々の理学療法に加えて、がんの患者さんに対して行う「がんリハビリテーション」にも携わっています。 がんリハは、患者さんが今までと変わらない生活を、その人らしく最後まで送れるよう支援し、その人らしい生活を大切にする考え方に基づいて行います。がんになると、がんそのものや治療に伴う後遺症や副作用などによって、患者さんはさまざまな身体的・心理的な障害を受けます。 ですので、一般的なリハビリと違い身体を治す運動だけではなく、その人の気持ちに寄り添い心のケアも行いながら接することを心がけています。 がんリハに携わるようになってからは、普段の理学療法の場面でも、患者さんそれぞれの気持ちや考え方を考えて接することができるようになりました。
そして、入職して一年目に先輩から受け継いだ『すべての患者さんを自分の親だと思って接する』といった考え方を常に心がけています。そう思うことで、患者さん一人一人との関わり方や「絶対治ってほしい」という思いから熱意も伝わり、一緒に頑張ることができていると感じます。
理学療法士は、患者さんはもちろん他の医療従事者とコミュニケーションを密にとり、関わり合い助け合っていくことが大切な職業でもあります。作業療法士や言語聴覚士などのリハビリスタッフや、他の医療従事者とのチームとして関わり合うことが多く、それぞれの専門性を活かして情報を共有し合いながら相談して治療を進めています。 そして、患者さんと同じ目標に立って、一緒に頑張ることができる仕事です。ぜひ、医療に興味を持った人はそんなリハビリスタッフの魅力を是非知ってほしいです。
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理学療法士
南澤 拓美さん
新戸塚病院勤務
理学療法学科2017年3月卒業
運動器疾患や脳血管疾患の患者様がリハビリテーションを通じて在宅復帰や社会復帰を目指す、回復期病棟に所属しています。
急性期の病院との違いは、患者様一人ひとりと密に関われる部分です。そしてその関わりは、疾患や機能障害のみだけではなく、その人個人の抱える問題にも寄り添っていくというところが大きな特徴だと考えています。
私が所属する病院は回復期病棟・療養病棟・通所リハビリ・訪問リハビリ部門を設置し入院してから退院、その後の支援まで力を入れています。また患者様の在宅復帰や社会復帰に向けて段階的な屋外歩行や、公共交通機関を利用した買い物など、訓練室だけではなく、屋外や個人に合わせた生活場所でも訓練を行っています。
私は患者様に寄り添っていく為に、患者様一人ひとりの名前を憶え、相手に合わせた挨拶やちょっとしたことでも声をかけるように心がけています。また、他のリハビリスタッフや医師、看護師、ソーシャルワーカー等の他職種とのコミュニケーションを大切にし、患者様の少しの状態の変化でも気が付けるように密に連携をとることを心がけています。
回復期病棟の理学療法士として働く上で、時に患者様は辛く苦しいことに向き合っても向き合えきれず、受け止めたくても受け止められない状況に直面します。そんな時に理学療法士として患者様に寄り添い、リハビリを通して少しでも「出来た!」という実感を得られるように、また笑顔が見られるように支援していくことが、この職業であり、やりがいであると思います。
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診療放射線技師
小西 倭さん
高崎総合医療センター勤務
群馬パース大学大学院博士前期課程2020年3月修了
診療放射線技師として病院に勤務しています。救急などの緊迫した場面では、さまざまな状態の患者さんに対応するために、常に多職種とのコミュニケーションが必要だと感じます。
診療放射線技師は他の医療職種と比べると患者さんと直接関わる時間は少ないですが、放射線治療の場面では、患者さんから直接感謝していただけることもあり、とてもやりがいを感じます。大学院に進学するきっかけとなったのは、診療放射線技師が取得できる資格の中には、修士の学位が必要な資格があるためです。中学生から大学生までは当たり前のように勉強していましたが、大学院で改めて勉学に励むことで、学ぶことの大切さや学ぶ機会を得られることの喜びを実感することができました。
医療機器・医療技術の発展は目覚ましく、その中で医療技術者は臨機応変さを求められます。さまざまな場面において柔軟な対応が取れるように、学校生活を目一杯楽しんで、沢山の経験を積んでください。
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母が介護士をしていて、幼いころから“誰かを支える仕事”を見てきて、自分も人の役に立つ仕事がしたいと思い、患者さんの一番近くにいる存在である看護師になろうと決めました。
現在は消化器病棟に所属して2年目となります。消化器病棟には内科と外科があり、疾患の幅が広いため、看護師にもより多くの知識・臨機応変な対応が求められます。 1年目は、様々な患者さんへの対応や処置の介助、それに伴って求められる看護の幅の広さに戸惑うこともありましたが、プリセプター(教育担当)さんや先輩方に支えられ、今では自分で考えて行動することもできるようになりました。忙しい中でも、患者さんの状態をしっかり把握し、患者さんが快適に過ごせるようサポートするための情報収集の重要さを日々感じています。とくに消化器系疾患の患者さんは、日常生活に深く関わることも多いため、患者さんの困っていることや思いを聴き取り、気付いてあげられるように努めています。
そして、2年目からは「緩和支援チーム」に所属して、病棟とチームを繋げる“リンクナース”として活動しています。多くの患者さんやその家族との関りを通して、がん患者さんだけでなく、困っていることがある患者さんをチームとして支えることができる「緩和支援チーム」の活動にとても誇りを感じています。 辛い闘病生活を送っている患者さんに寄り添い、その人らしく過ごせるように手助けできたらと思い、まだまだ入ったばかりで緩和に関する知識は少ないですが日々勉強中です。
これからも患者さんやその家族の困っていることに気づき、支援できる看護師になれるよう、更に成長していきたいと思っています。