放射線学科3年次必修科目の「診療画像解析学実習Ⅲ」を紹介します。
診療放射線技師の仕事は、大きく分けて「画像検査」と「放射線治療」の2つに分けられます。
この授業では、診療画像解析学領域で学んだ知識をもとに、学内実習を通して主体的かつ実践的に学びます。具体的には、X線撮影における放射線防護の理解や最適な画像を得るための撮影手法について、ファントムを用いた実習を行います。また、患者さんが安心して検査を受けられるように、声かけや接し方などのコミュニケーションも、ロールプレイを通して学びます。
今回の実習では、「マンモグラフィ(乳房X線撮影)」を体験しました。これは乳がんの早期発見などに用いられる大切な検査です。学生たちは交代で「技師役」と「患者役」を務め、座学で学んだ撮影技術を実際に体験します。マンモグラフィの実習は、女性教員が担当しており、安心して実習に取り組める環境が整っています。

きれいな画像を撮影するためには、正確な手技はもちろん、患者さんへの思いやりや気配りも重要です。患者さんは検査中、上半身が見える状態となるため、技師には細やかな配慮と丁寧な接遇が求められます。患者役として体験することで、「何をされるのか分からない不安」など、患者さんの立場に立って考える力も養われます。
近年では女性技師が多く活躍していますが、マンモグラフィは国家試験にも出題される重要な分野です。男子学生も真剣に取り組み、互いに協力しながら実習を進めていました。
群馬パース大学の放射線学科では、こうした実践的な学びを通して、専門的な技術力と患者さんに寄り添う温かい心を兼ね備えた診療放射線技師の育成を目指しています。
