脳の中でも、神経線維の束である「白質*1」は加齢の影響を特に受けやすい場所です。
この度、群馬大学大学院食健康科学研究科 大西浩史教授、同保健学研究科 尾池恵摘(大学院生)らの研究グループは、神戸大学、島根大学、群馬パース大学(大学院保健科学研究科 林 由里子 教授)との共同研究により、脳の免疫細胞「ミクログリア*2」が持つ分子「SIRPα(サープ・アルファ)*3」が、この白質で起こる老化反応を抑える“ブレーキ”として働いていることを、マウスを用いた研究で明らかにしました。本成果は、白質老化の理解に新たな手がかりを与えるものです。
*1 白質
脳の中で神経線維(軸索)が束になって走る領域。脂質に富む髄鞘のため白く見える。脳の離れた部位どうしで情報をやりとりする“通信ケーブル”の役割を持ち、加齢の影響を受けやすい。神経細胞の本体が集まる領域は灰白質と呼ばれる。
*2 ミクログリア
脳や脊髄に存在する免疫細胞。脳内に異常がないか常に監視し、不要になった物質や死んだ細胞を食べて片付ける(貪食)ほか、炎症反応の調節を担う。
*3 SIRPα(サープ・アルファ)とCD47
SIRPαはミクログリアやマクロファージの表面にあるタンパク質(受容体)。他の細胞の表面にあるCD47と結合すると「食べないで(Don’t eat me)」という抑制シグナルが伝わり、貪食や炎症反応が抑えられる。
■教員紹介ページ:林 由里子 教授
https://www.paz.ac.jp/academician/hayashiyuriko/
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